四柱推命の運気サイクルを理解する|易経「元亨利貞」でわかる10運の活かし方

  • 2025年11月16日
  • 2025年11月14日
  • 運気
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四柱推命には10種類の運気があります。

「今年は運気が良い(悪い)から〇〇」
と考えがちですが、
どの運気にも大切な役割があります。

その本質を理解する鍵として、
易経・乾為天に説かれる
「元亨利貞」があります。

今回の記事では、
運気の本当の意味と活かし方
をお伝えします。

四柱推命の10運はすべて重要である

四柱推命には10個の運気があります。

甲、丙、戊、庚、壬の人なら、
比肩→劫財→食神→傷官→偏財
→正財→偏官→正官→偏印→印綬

乙、丁、己、辛、癸の人なら、
劫財→比肩→傷官→食神→正財
→偏財→正官→偏官→印綬→偏印

と流れてきます。
そのため『流年』とも表現します。

多くの人は、
運気に良いや悪いというラベルを貼り、

  • 「今年は運気が良いから〇〇をしよう」
  • 「今年は運気が悪いから大人しくしよう」

と発想をしがちです。

しかし、
四柱推命の運気はそんな単純
なものではありません。

どの運気にも必ず役割があり、
どの運気も人生の循環の中で
大切な時期なのです。

この考え方を分かりやすく解説
しているのが易経の中にある
「乾為天(けんいてん)」で、

その中で説かれる有名な言葉で
『元いに亨る、貞しきに利し(元亨利貞)』
があります。

この元亨利貞を理解すると、
四柱推命の10種の運気を
より深く理解できるのです。

画像はイメージ(Geminiで生成)

易経の乾為天の『元亨利貞』とは

乾為天とは、
「天が動き続けるエネルギー」
を象徴する卦です。

天は止まることなく動き続け、
物事を創造し、育み、
成熟させ、整えていく

その流れを
4つの言葉で表したのが
「元亨利貞」です。

  • 元(はじめ):すべてのスタート、芽が出る種の段階。
  • 亨(とおる):伸びていく、拡大していく成長の段階。
  • 利(り):実り、成果が形になる段階。
  • 貞(てい):正しさを守り、襟を正し、次の始まりに備える段階。

では元亨利貞」について
それぞれ詳しく解説します。

『元』:準備の運気は目に見えないが最重要

四柱推命においても、
準備や勉強や育成の意味合いを
持つ運気があります。

この時期は、
「進んでいない」「結果が出ない」
と思われがちです。

しかし、
易の「元」の段階に重ねて見ると、
非常に価値がある時期です。

「元」の状態は、
まだ発芽していない種が
土の中で力を蓄えるような段階です。

ということは、
人が成長するためには
必ず必要なプロセスだとわかります。

  • 新しい学びが入る

  • 環境が整う

  • 人間関係が変わる

  • 新しい価値観が生まれる

「動く時期に備えるための大事な布石」
こそ『元』の運気の価値です。

『亨』:伸びる時期は勢いがあると同時に危うい

四柱推命には、
成長、拡大、発展の運が巡って
くる時期があります。

これが易経でいう
「亨(とおる)」の段階です。

  • チャンスが巡る

  • 人脈が広がる

  • 結果が見える

  • アイデアが溢れる

非常に楽しい時期であり、
大きく飛躍できるタイミングです。

しかし注意しなければならないのは、
“伸びるときほど危険も増える”
ということ。

乾為天では『亢龍』と表現し、
驕り高ぶっている状態を指し、
戒めています。

具体的には、

  • 調子に乗って増やしすぎる

  • 人に任せず独断専行する

  • スピードを優先しすぎる

という状態です。
あなたも経験したことありませんか?

「伸びる時期ほど、節度が必要」
これが亨の教えです。

『利』:結果が出る時期は次のステージの基盤になる

成果・収穫・安定の運気
が巡る時期もあります。
易経の「利(り)」の状態です。

  • 仕事が安定する

  • 信用が積み重なる

  • 実績が形になる

  • 経済的に余裕が生まれる

しかし、
この時期で陥りがちな誤解として、
「この時期だけが幸運で、他は不運」
と勘違いすることです。

利の時期の目的は
「次のサイクルの準備を整えること」
なのです。

最大の間違いが、
良すぎるから次の運気への
準備を怠ることです。

四柱推命で言えば、
「正官」の時期に
準備をしないことです。

蓄え・信用・人間関係・資金
これらを整えておくことで、
次の「貞」の時期を安心して
迎えることができます。

『貞』:整理・見直しの時期

四柱推命で
「停滞期」「見直し期」
と呼ばれる運気があります。

偏印傷官の時期が当たりますが
多くの人はこの時期を嫌います。
しかしとても大切な時事です。

易経でも大切だとしいており、
「貞」の段階を示しています。

貞とは、
「正しさを守り、襟を正し、
次の始まりに向けて整える時期」

を指します。

  • 間違いを修正する

  • やりすぎたことを戻す

  • 人間関係を見直す

  • 健康を整える

  • 土台を固める

非常に地味ですが、
ここを大切に過ごせる人ほど、
次の「元」の時期に大きく躍進できます。

逆にこの時期に焦って動くと、
次の運気で苦戦する結果になります。

貞は停滞の時期ではなく
準備を完了させる
の時期
なのです。

運気に良し悪しは存在しない

元 → 亨 → 利 → 貞のサイクルに
照らして考えてみると、

四柱推命の10種類の運気には
良いも悪いもないということが
理解できることでしょう。

  • 元の運気があるから始められる

  • 亨の運気があるから広がる

  • 利の運気があるから成果が残る

  • 貞の運気があるから整う

どれが欠けても
人生の循環が成立しません。
春夏秋冬の季節と同じです。

運気とは運気という流れの中で
どのような役割を果たす時期なのか?

という意味なのです。

運気は天から与えられた流れであり、
あなたはコントロールできません。

しかし、
その流れが順流なのか逆流なのか
見定めどう乗るかは自分次第です。

乾為天の最後の言葉の
「貞しきに利し」があります。

ことばの意味は、
「道に沿って正しく生きよ」
というメッセージです。

最後にこの言葉を贈ります。

全ての運気には役割があり、
全ての運気はあなたを成長させるために
巡っている

 

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